威鶴のmemory
そこまでアピールされていたのに今の今まで気付かなかった自分にビックリだ。
だって気付けば前日、仕事が終わった時点でもう夜なのに。
それから数時間経てばもう14日になるじゃないか。
……明日の昼にはいつも通りきっと、トーマがお弁当を持ってここに来るんだろうな。
……そう考えると、今日の夜作るべきだろうか?
……買ってくというのは、誠実さに欠けるだろうか?
モヤモヤした気持ちを胸に、今日も占いではない占いをする。
昼休憩、トーマはいつも通り、お弁当を持って来てくれた。
そしてふと聞かれた。
「依鶴ー、今日何日だー?」
「13日」
「2月のな。わかってんならいーか」
……すみません、わかったの今朝です。
あたしの頭の中は、どうしようって気持ちで埋め尽くされていた。
とりあえずチョコレートを買ってから、家に帰って考えよう。