マンゴーにはなれそうもない
eleventh, この夜が終わるまで
散々、俺に抱かれた瑠璃は
今、俺の腕の中・・
疲れきった体をくの字に曲げて
腰を引き寄せられたまま眠っている。
肩の骨が痩せて当たると痛い。
元々、細かったのに・・。
"瑠璃さんには____
何でも自分で背負い込む所があるよな・・
その男友達の事だって きっと
お前の若さを心配して云わなかったんだ
秘密の重さに いつか
彼女自身が折れなきゃいいんだけどな・・"
甲斐の言葉が俺の頬をハッた気がした。
俺を想って云えなかったのか・・?
( ・・・瑠璃! )
気が付いたら走り出していた。
先輩はああ云う男だ。
俺にハンデを付けたつもりなんだ。
そんな事より今は
傷付いたままの瑠璃を追いかけて
抱き締める方が先に決ってるだろ・・!
何て云おう、俺____
あの髪、"前の方が好きだ"なんて
後姿を捜して・・走りながら____
・・・あのイベントの翌日
瞬く間に噂になってたんだ。
"レスキュー・イチのモテ男もとうとう
年貢を納める気になったらしいぞ"
殆ど男の職場だから
そう云うくだらない噂はよく入って来て
相手が瑠璃だと聞いた時は
心臓を鷲づかみされた様に息が詰った。
詳しい事が解らなくて
居ても立っても居られなくて
あの夜、思い切って彼女に電話したんだ。
"許さないから"
あれは、俺の本音の我侭だった。
許せないと云う、子供な俺を見限って
プロポーズを受けるんじゃないかって
堪らなく・・怖かった・・。
これ以上、自分を誤魔化す事は出来ない。
俺は気持ちのないキスもセックスも
あれ以来・・する気も失せてしまってた。
だから翔子に別れてほしいと言ったんだ。
"やっぱり忘れられない人がいるんだ"って
彼女は最初、俺に女がいると知っていて
近づいてきたから遊び慣れてると思ってた。
けど・・そうじゃなかったんだよな。
ごめんな、翔子。
俺はもう・・お前も自分も騙せないんだ。
______ いた・・!
イザ、追い着いて瑠璃を目の前にすると
俺は何も言えなくて
衝動的に手を掴んでたんだ____
今、俺の腕の中・・
疲れきった体をくの字に曲げて
腰を引き寄せられたまま眠っている。
肩の骨が痩せて当たると痛い。
元々、細かったのに・・。
"瑠璃さんには____
何でも自分で背負い込む所があるよな・・
その男友達の事だって きっと
お前の若さを心配して云わなかったんだ
秘密の重さに いつか
彼女自身が折れなきゃいいんだけどな・・"
甲斐の言葉が俺の頬をハッた気がした。
俺を想って云えなかったのか・・?
( ・・・瑠璃! )
気が付いたら走り出していた。
先輩はああ云う男だ。
俺にハンデを付けたつもりなんだ。
そんな事より今は
傷付いたままの瑠璃を追いかけて
抱き締める方が先に決ってるだろ・・!
何て云おう、俺____
あの髪、"前の方が好きだ"なんて
後姿を捜して・・走りながら____
・・・あのイベントの翌日
瞬く間に噂になってたんだ。
"レスキュー・イチのモテ男もとうとう
年貢を納める気になったらしいぞ"
殆ど男の職場だから
そう云うくだらない噂はよく入って来て
相手が瑠璃だと聞いた時は
心臓を鷲づかみされた様に息が詰った。
詳しい事が解らなくて
居ても立っても居られなくて
あの夜、思い切って彼女に電話したんだ。
"許さないから"
あれは、俺の本音の我侭だった。
許せないと云う、子供な俺を見限って
プロポーズを受けるんじゃないかって
堪らなく・・怖かった・・。
これ以上、自分を誤魔化す事は出来ない。
俺は気持ちのないキスもセックスも
あれ以来・・する気も失せてしまってた。
だから翔子に別れてほしいと言ったんだ。
"やっぱり忘れられない人がいるんだ"って
彼女は最初、俺に女がいると知っていて
近づいてきたから遊び慣れてると思ってた。
けど・・そうじゃなかったんだよな。
ごめんな、翔子。
俺はもう・・お前も自分も騙せないんだ。
______ いた・・!
イザ、追い着いて瑠璃を目の前にすると
俺は何も言えなくて
衝動的に手を掴んでたんだ____