マンゴーにはなれそうもない
______ どんな夢だったのだろう
携帯鳴らすなんて・・きっと
嫌な、悪い夢だったのだろうと思う。
あたしは何をしてた?
夢の中、貴方にちゃんと微笑んでた?
もっと沢山、話せば良かったのに。
あたし達はいつもこうだね・・。
肝心な時に言葉に出せないんだもの。
抱き合ってばかりで・・
腕の中の温度と
唇の甘さ加減で
理解し合えたつもりになってた
溜息の成分も知らなかったクセに____
ごめんね 優弥
あたしの事はいつ忘れてもいいから
ちゃんと覚悟だけはしておくから・・。
「・・・・・。」
________ 明るい
もう朝が来ていた。
そして自分を覗き込む顔、
その男の指はなぜか
あたしの頬をなぞっている・・。
「・・・。」
「おはよう。ゴハン来てるよ?」
「・・・・・・ゴハン?」
やっと脳が言葉と匂いに反応した。
寝起きの顔に照れ隠し、
あたしは掌で顔を大きく擦って
ノソリと身を起こす。
時計はまだ7時過ぎ
コーヒーの香りがあたしを誘惑する。
ルームサービスで朝食を取ったらしい。
「大丈夫?」
「え? ええ。」
低血圧でもない。
ベッド脇に腰を掛けていた彼は
もうとっくに着替えていた。
「先に食べてて下さい、
あたし・・顔洗ってきますから。」
頷く甲斐を見てからパウダールームに
ペーパーバッグをヒトツ掴んでいく。
着替えようと鏡の前でバッグを探るが
180度、趣味が違うものばかり。
姉が選んだイカにもな、カバーオール。
胸当てを落としベルト使いの腰ではく。
抵抗ある個性的な黒のタンクトップに
シャツを合わせた。
顔を洗おうとして気付いたのだ。
下睫から頬に掛けて微かな筋が着いてる。
( ウソ・・、あたし泣いてた? )
深刻な表情、あの指先は・・これ?
「・・・。」
そんな様子も見せずに
新聞を閉じた甲斐は
スッピンのまま席に着いたあたしに
少し驚いた顔をした。
首を傾けジッと眺めてるのだ。
あたしはつい目を反らしてしまった。
彼が、何か云いたそうにも見えたから。
携帯鳴らすなんて・・きっと
嫌な、悪い夢だったのだろうと思う。
あたしは何をしてた?
夢の中、貴方にちゃんと微笑んでた?
もっと沢山、話せば良かったのに。
あたし達はいつもこうだね・・。
肝心な時に言葉に出せないんだもの。
抱き合ってばかりで・・
腕の中の温度と
唇の甘さ加減で
理解し合えたつもりになってた
溜息の成分も知らなかったクセに____
ごめんね 優弥
あたしの事はいつ忘れてもいいから
ちゃんと覚悟だけはしておくから・・。
「・・・・・。」
________ 明るい
もう朝が来ていた。
そして自分を覗き込む顔、
その男の指はなぜか
あたしの頬をなぞっている・・。
「・・・。」
「おはよう。ゴハン来てるよ?」
「・・・・・・ゴハン?」
やっと脳が言葉と匂いに反応した。
寝起きの顔に照れ隠し、
あたしは掌で顔を大きく擦って
ノソリと身を起こす。
時計はまだ7時過ぎ
コーヒーの香りがあたしを誘惑する。
ルームサービスで朝食を取ったらしい。
「大丈夫?」
「え? ええ。」
低血圧でもない。
ベッド脇に腰を掛けていた彼は
もうとっくに着替えていた。
「先に食べてて下さい、
あたし・・顔洗ってきますから。」
頷く甲斐を見てからパウダールームに
ペーパーバッグをヒトツ掴んでいく。
着替えようと鏡の前でバッグを探るが
180度、趣味が違うものばかり。
姉が選んだイカにもな、カバーオール。
胸当てを落としベルト使いの腰ではく。
抵抗ある個性的な黒のタンクトップに
シャツを合わせた。
顔を洗おうとして気付いたのだ。
下睫から頬に掛けて微かな筋が着いてる。
( ウソ・・、あたし泣いてた? )
深刻な表情、あの指先は・・これ?
「・・・。」
そんな様子も見せずに
新聞を閉じた甲斐は
スッピンのまま席に着いたあたしに
少し驚いた顔をした。
首を傾けジッと眺めてるのだ。
あたしはつい目を反らしてしまった。
彼が、何か云いたそうにも見えたから。