恋愛記念日(恋愛短編集)




「香織、この前、なんで怒ったの?」



 玲ちゃんに言われて、私は俯いた。



「何も言ってくれなきゃわからないよ。いきなり怒られたってさ」



 玲ちゃんはそう言って、私の隣に座った。



 右手を握られる。



「玲ちゃんが顔だけで私を好きだって、言ったから」




 玲ちゃんはため息をついた。



< 133 / 175 >

この作品をシェア

pagetop