恋愛記念日(恋愛短編集)




 俺は信号が青になったことにも気づかず、奈美を見ていた。


「もちろん。えっと、明後日の午後七時に先生の家に行けばいいっけ?」


 か、川瀬先生の家に、奈美が行くだと!?



 俺は声を無くした。


「あ、…」


 川瀬(以下、先生略)が奈美の耳元に顔を寄せた。


 あんの、エロ教師め!


「せ、先生!?」



 見ていられなくて、横断歩道に飛び出した。


 赤信号で飛び出してしまったが、幸い、車は一台も来なかった。




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