恋愛記念日(恋愛短編集)




「…それが、どうしたんだよ」



 俺が言うと、律が俺のシャツの胸座をねじ上げた。



「なんで奈美が泣いてるか、知ってるの!?」



 俺は、また答えなかった。


「あんたが、奏子といるからよ!あんなプレイガールと、一緒にいるからっ!!」



 クールな律がこんなに怒鳴るのを、俺は初めて見た。



「奈美は、苦しんでるの!あんたといたいけど、でもあんたは奏子といるから!」




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