恋愛記念日(恋愛短編集)
オジサンは困ったように頭を掻いた。
「専門学校へ行きたいって言ったんだ。
専門学校というのは金がかかるからね。
俺も妻も反対したんだ」
オバサンが、向こうで泣き崩れた。
「隼翔は行くと言って、聞かなかった。
昨日もその件で言い争ってね。
聞いてくれないなら死ぬと大騒ぎまでしたんだ」
…!?
「まさか本気だとは思っていなかったよ。
けど…死体の傍に紙飛行機があった
そう聞いたとき、俺は後悔した」