センチメンタル*ガール



「佑輔、入るよ?」



部屋に入ると、すでに言うことを聞いて着替えてくれた佑輔がベッドに座っていた。



相変わらず辛そうな表情を浮かべていて



そんな彼にさえ、だんだん別れたくなってきたあたしは泣きたくなってきた。



今の弱った彼があたしを必要としてくれれば、それでいいと思いたくなって……。



「今日はゆっくり休んで。でもその前に体温測って、薬飲んでね」



「……悪いな」



とバツが悪そうに謝る彼。



佑輔は素直に体温計を受け取ってくれた。



「あたしは何にもしてないよ?でも佑輔が辛い時に来れて良かった。



もっと周りに頼っていいんだからね!」



優しい言葉を掛けてしまうあたし。



本当に言えなくなっちゃいそうで怖い。



そんな考え事をしながらあたしは枕を氷枕に変えて、薬と水を彼に渡した。



ちょうど薬を飲み終わって少し経った頃に体温計の音が鳴った。




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