センチメンタル*ガール
「うん、夏休みだし空いてる日見つけて遊ぼうね!」
「だな!それで?」
急に話を変えてきた黒田くん。
笑顔から訝しげな顔を浮かべてきて、もう今の話は終わってしまったようだ。
「え?何が?」
そう返すあたしの中には、黒田くんの話の意図がさっぱり分からなかった。
「だってこれじゃあ早川さんはお家に帰れないでしょ?」
そう言われて、あたしははっとした。
黒田くんは俯いて歩いていたあたしのことを気にしてるんだ。
「もう今日は充分だよ!だって黒田くんとまた話せたんだもん」
佑輔のことはまだ心がぽっかり空いたままだけど
それでも黒田くんに会って話したことで気持ちが軽くなった。