センチメンタル*ガール
「拗ねんなよ。そこまで深い意味なんてないんだし」
とあたしをみつめて言う佑輔。
分かってるもん。
佑輔はいつもこうやってあたしをからかってくる。
でも、会社ではこんな風に仲良くしてる女の人なんていないよね?
もし言ったら、「重い」って思われるから絶対言わないけど……。
“いないよね?”って心の中で呟きながら、あたしも佑輔を見つめ返す。
「どうした?」
レジの列に並びながら首を傾げる彼。
だけど、佑輔には教えてなんかあげない。
だからあたしは首を横に振って、笑顔を向けた。