センチメンタル*ガール
佑輔の腕の中から顔を出して、黒田くんのことを弁解しようとしたら
それを彼は……拒んだ。
「ごめん、俺本当に心が狭い男だから
他の女がいろんな男の話をする分には別に気にしないからどうでもいいけど
未紗の口から出てくる男の話だけは簡単に受け流せないし
……できれば聞きたくない」
佑輔はあたしから顔を反らして、
“これが本心の俺なんだよ。未紗よりも年上で、社会人だってのに蓋を開ければこんなの”
と苦笑いをしながらさっきよりも小さな声で呟いた。
そんな彼の姿はいつもの大人の彼ではなく、1度も見たことのない姿で
なんだかすごく新鮮に感じた。