センチメンタル*ガール



階段を上って、プラットホームに向かう彼を見つめるあたし。



高校生の頃、もしも自分の気持ちを最優先にして、素直になっていたら



あたしは今も黒田くんと付き合っていたのかな?なんて思った。



誰かにこの気持ちを聞いてほしいと思ったあたしは、ポケットから携帯を取り出して電話をかけた。



ワンコール、ツーコール……



「もしもし、未紗?もう家着いた?」



といきなり電話をしたのにすぐに出てくれた彼。



「佑輔……遅くにごめんね。



今から会いに行ってもいい?話聞いて欲しいんだけど……」



終わったらすぐに帰るからと付けたして。



< 216 / 326 >

この作品をシェア

pagetop