センチメンタル*ガール
「それは構わないけど……。迷惑は掛けないようにね。
ちゃんとお客さんばっかりやってないでお手伝いするのよ?」
あたしはコクンと頷いた。
だって友達の家って、佑輔の家のことだもん。ちゃんとお手伝いするに決まってる。
「なら未紗も楽しんでらっしゃい!じゃあ言ってくるわね!」
「お土産楽しみにしてろよ」
家から出て行くお父さんとお母さんに気をつけてねと言って手を振った。
あたしの両親は今日からこの土曜日から月曜日までの連休を使って京都に紅葉を観に出かけた。
佑輔は、今日土曜出勤するって言ってたよね?
まだ出勤時刻より前だし、今電話すれば間に合うよね?
あたしは自分の部屋に向かって、ベッドの上に放って置いた携帯を手にした。