センチメンタル*ガール
「…本当にばか。
いつも何かあったらすぐに何でも言えって言ってんのに
未紗はそうやって俺に隠そうとする。
でもある意味そのおかげでこうやって仕事も頑張れるのかもな」
佑輔はそう言ってあたしの腕を掴んで抱き締めた。
いちばん大好きな場所。
あたしだけの場所であってほしい。
あたししかここに入れないでほしい。
ここにいるとまた淋しくても頑張ろうってそう思えるんだ。
出張に行く前に抱き締めてくれて良かった。
「本当に?」
佑輔の腕の中から顔を出して目を輝やかせながら聞いてみると
彼は少し怒った顔をして
「だからって!気持ちを隠せなんて言ってないからな」
あたしのおでこにでこぴんをしてきた。