センチメンタル*ガール
「嘘つき。
いつも不安になったことや苦しくなったこと、さみしくなったことがあったら何でも言えって言ってんだろ。
そんな顔したって俺には何にも通用しねぇんだよ」
とサラりと言われて跳ね除けられてしまった。
そんなこと言われたって……こんなこと言える訳がない。
“カフェにいた女の人誰?”
なんて。
言ったらあたしはもちろん絶対スッキリするだろうけど、絶対佑輔は良い気がする訳ない。
「そんな、何にもないよ。ちゃんと何かあったら佑輔に言ってるし」
と言って何もなかったかのように言った……つもり。
だけどそしたら佑輔は
「今聞いて来ないんだったら絶対答えないからな」
と低い声で呟くと電気をつけてそのまま中に入って行ってしまった。