センチメンタル*ガール
「佑輔!佑輔!」
電気がついて人がまばらになってきた所であたしは佑輔の肩を揺すりながら呼んでみた。
「んー、あれ?映画終わったのか?」
熟睡していた佑輔だけど、ちょっと大きめな声で呼んだら案外すぐに起きてくれた。
良かった…ちゃんと起きてくれて。
本当に心臓が壊れちゃったらどうしようかと思った。
あー絶対、今のあたしの顔も赤いと思う。
あたしは少し前に終わったよ?と他のことをしながら、わざと佑輔の方を見ないで答えた。
「そっか、途中から寝てたみたいだな。1人で観させちゃって悪かったな。」
もう佑輔の顔見れないよ。
でも起きた佑輔は分からないんだから普通にしてないと、不思議に思われちゃうよね…
今すぐ元の鼓動に戻ってほしいよ…
あたしは佑輔の言葉にブンブンと顔を横に振って何も言わなかった。