センチメンタル*ガール



「はぁ……はぁ……」



カフェの前に着くと、あたしは乱れた呼吸を戻すためにドアを開けずにその場に立ち止まった。



お店の看板もいつもはOPENと書いてあるのに、今日はCLOSEDと書いてあり下に貼り紙があって



クルーの送別会のため貸切とご丁寧に書いてあった。



……よし、息も整ったし中に入ろう。



ーーガチャ



あたしはゆっくりドアを開けてお店の中に入った。



「おー、早川!やっと来たか!」



「早川さんも来てくれて本当に良かった」



とチーフやクルーのみんなが暖かく迎えてくれた。



お店の中は美味しそうな料理の匂いとお酒の匂いでいっぱいだった。



遅れてすみませんと言ってあたしもみんなの輪の中に入って行った。



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