それぞれの空
「え、いいの!?」
「当たり前じゃん。一人で食べてもしょうがないでしょー」
「さすが、江実さん!」
あたしは猫背を正して信号に向かって走った。
呆れながらも江実さんが駆け寄ってくる。
ショッピングモールに入ったあたしたちは一目散に目的地の2階に向かった。
お店の前には紙切れと同じくらい派手にデコレーションされた看板が立っていた。
「ここだよね」
「うん、どのアイスにする?」
ベターなチョコ系から着色料使いすぎだろってツッコみたくなるくらいの派手なアイスまである。
結局、あたしはチョコクッキー、
江実さんはチョコミントを選んだ。
「だいぶ、多いね」
手渡されたアイスは想像を超えていた。
あたしはスプーンを受け取り近くのベンチに座った。