それぞれの空
テストを終えたあたしはクラスメイトに手を振ってロビーに向かった。
ロビーにはすでに江実さんと絵梨がおしゃべりしていた。
「おつかれ~」
江実さんはあたしよりも年上の頼れるお姉さん。
気が合いすぎて困る。
「テストどうだったよ?」
絵梨は今残ってる唯一の同期。
福岡の方言がかわいい貴重なタメ。
「撃沈。いったい何の話をしていることやら…」
「どんまいじゃん。ユウのコース難しいからね」
「いやいや、それにしてもひどすぎたわ」
あたしのいる語学学校には目的に合わせてコースが選べる。
あたしは現地の専門学校に進学するためのコースにいる。
二人とも一般英語コース。
そんな感じであたしは毎日を楽しく過ごしていた。