刻み続ける時計


希は手で口を隠している。

冷や汗が頬を伝った。




それを見逃さない唯愛。

「何を冷や汗かいてんの?

 …聞いた?」




再び無表情に変わる。

目を合わそうとしない希。





希は必死に息を殺し続けている。


完全に唯愛にびびっている。
「1-Aを滅ぼします」の一言があまりにも怖く聞こえて。


いや、きっと本当に滅ぶと思っている。
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