刻み続ける時計
真白の質問になかなか答えない唯愛。
真白は怒りがこみあげてきた。
その時、唯愛が口をあけた。
「寺坂柚愛?
たしかに私に名前が似ているね。
このクラスで何かあったの?
柚愛って子、
このクラスに今いないの?」
唯愛はこのクラスの謎を暴くべく、
まず最初に話したのは、
「柚愛は1-Aでどんな存在だったか」ということ。
唯愛の答えに動揺する1-A生徒。
真白の顔がゆがむ。
この転校生何かおかしい。
真白はそう思った。
だが、真白は笑顔で答える。
「い、まはいないよ。
柚愛はこの教室で…ね、
ちょっといろいろあって…ね。
ね、皆!」
顔が歪んだまま、真白は皆に問いかける。
皆は首を縦にふる。