短編集~甘い恋~

え、うそ…

ある日の帰りのHR


いつも通り言い合いをしていたあたしと藤宮。
いつの間にか先生の話も終わり、委員長が号令をかけていた。

「あー、最後に一つ。痴話喧嘩していた天海と藤宮は残れよー」
「「は!?」」
「じゃぁ気をつけて帰れ~」

…………。
ナニソレ!!??
てか、先生また痴話喧嘩って…!
…って、最近じゃもう突っ込むのが疲れた。
慣れって怖い。

「………」

―――ガシッ

「な~に帰ろうとしてんのよ」
「ゲッ」

今こいつ、ゲッ、っつったな!

帰ろうとした藤宮の手をあたしは素早く掴んだ。

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