短編集～甘い恋～

王子？悪魔？慶先輩

あれからも放課後は慶先輩と２人、生徒会室で活動。
あたしに仕事がなくても生徒会室にいろと言う。
あたし、いる意味あるの？
そして帰りはどれだけ早く終わっても遅く終わっても、あたしを家まで送ってくれる。

――慶先輩は表向きは王子様なわけで。学校一の人気者なわけで。
そんな王子様と一緒にいるあたしを疎ましく思わない人がいないわけなくて。
まぁ、あって当たり前だよね。

「あんたさー、調子のってるよね？」

でも、ホントにこういうシチュエーションってあるんだ…？

「慶の周り、ウロチョロしないでくれる？超目障り」

上級生の目立つ女子の大群からの体育館裏への呼び出し…。

マンガや本だけでだと思ってた。

「調子乗ってませんけど…」

「なに口答えしてんの？」

そっちが疑問形で言うから答えただけじゃん…。

< 173 / 190 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop