短編集~甘い恋~
藤宮はグッと段ボールを押し、一旦元に戻した。

「お前…ケガ、してねぇ?」

グイッとあたしの肩を引き、藤宮のほうへ向けさせられた。


珍しく心配そうな顔をみせる藤宮に、少し戸惑う。

「へ…き。あり、がと」

「そか。ったく、無理してんじゃねぇよ。
届かねぇなら、言えよな。
一応お前も、女なんだから」
「ごめん」


いつもと違う藤宮に、


少し、戸惑う。


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