短編集~甘い恋~
「お前、なにしてんの」
「カラーコーン片づけに来たの!そしたら鍵閉められたのっ!
つか、あんたはなんでここにいんのよっ!!練習、いなかったじゃん」
「サボりだよ、サーボーり」

頭をかきながら、こちらに来た藤宮。

「つか、マジで閉じ込められたのかよ」

藤宮はドアノブを回すが、あたしと同じ結果。

「ま、どーせ誰か助けに来るだろ」

そう言って、またマットのところへいき寝始めた。

こんなヤツと一緒に閉じ込められたって、噂になりたくない!!

あたしは再び、ドンドン叩き、大きな声を出した。

「誰か!!いませんか!!」


しばらくやり続けたが、助けの気配はない。

「寒……」

だいぶ、冷えてきたな…。

もう秋だし、汗も引いてきたからかな…。
こんなことになるなら、長そで腰にまいとけばよかった…。



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