短編集~甘い恋~
家の前につき、おろしてもらえた。

「送ってくれて……ありがとね」
「いいって、別に。つか、早く治せよ。
お前がしおらしいと、キモイ」
「なっ!サイテ―!!」
「元気に俺に言い合う相手いねぇと、つまんねぇじゃん。
俺、お前との言い合い、結構好きだし…」

………え?

「や、好きっていうのは、特別な意味はねぇっつーか…。
あ~~~くそ!!」

藤宮は自分の頭をワシャワシャしている。

「黙ってんの、やっぱあわねぇわ。
……俺、お前のこと好きだから」

そう言うと、藤宮は帰っていった。

「は………?」


なに、今の…告白?

「言い逃げかよ…っ」

これは、熱のせいなのかな。
それとも、藤宮?

この、顔の火照りは。

一体、なんだろう。


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