ALiCe
「……さっさとどこかへ行ってちょうだい」
「はいはい、まったく可愛くないね」
ローザが言うと男はそう言って、それから私のことを見て
「あ、一応自己紹介しておくと、俺はこの城の騎士セスト。まあまた会うこともあると思うよ、アリス」
それだけ言い残して去っていってしまった。
「…………」
「…………」
残された私たちはなんとも微妙な空気に。
その日はそれで部屋に戻ることになってしまった。
明日は、陽とかレイナルドとかにこのことを説明しに行こうかな……。