2両めの安藤くん。


「あ、安藤くん。」



暗いし、雨も降ってるし、1人だし...
ちょっぴり心細くなってた私の心に
安藤くんの優しい声がしみわたる。



「今帰り?
......もしかして、傘ないの?」

そう言って、傘を広げる安藤くん。



「うん...」

力なく答える私に、



安藤くんは優しく微笑んだ。



「はいんなよ。
一緒に帰ろう。」



安藤くんは傘右半分を空けて
私を呼んだ。

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