逢い死て
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「しおりぃー、今日の俺どうだった?かっこよかったぁ?」
「………夕都、酔い過ぎだよ」
打ち上げがやっと、お開きとなって、夕都と二人乗り込んだタクシー。
今日は本当に楽しかったのだろう。夕都はいつもはあんなに飲まない。
隣でケラケラと笑う陽気な夕都。タクシー内なのにもお構い無く、頬を擦り寄せてくる。
嬉しいけれど複雑。いつもの夕都はこんなのではない。この夕都は、私の知らない、jnkyとしてのユウトだ。
夕都のマンションに着くと、やっぱりケラケラ笑いながら私の肩に腕を回して、体重をかけてくるから、一緒に倒れ込みそうになる。
夕都はそんな私にも構わず陽気で、鼻歌まで歌い出す始末。
やっとの思いで着いた504号室。夕都が独り暮らしをしている部屋だ。
夕都のポケットをまさぐり、鍵を見つけて解錠する。ドアを開けると夕都は上着を玄関で脱ぎ捨て、私をほったらかしにして、つかつかリビングに入っていった。