逢い死て
ブランケットを端に寄せて、ソファから足を降ろすと、何も履いていない裸の足裏にフローリングの冷たさが痛いくらいに伝わり、身体がぶるりと震える。踵を浮かせながら歩く。
辺りにはまだ、夕都のぬくもりがかすかに残っている。
綺麗好きの彼のこのリビングは、何もかもが歪みを感じさせないほどに整理されていて、どことなく簡素だ。
窓際に置かれた観葉植物の葉が、日に照らされてキラキラと輝いている。
私も、そろそろ、大学行かないと。
フローリングの冷たさに慣れた足を機敏に動かして、洋服に着替えられるコンディションにすると、
ソファにしんなり横たわるサテンワンピースを手に取り、スッと清々しい音と共に腕を通した。