ため息と明日
夢?みてたわよ。はじめはね
大学を卒業してもう10年以上が経ち、忙しない毎日と何とか格闘して、この歳までやってきた。
元々、一人主義というか、なんというか、あまり群れて騒ぐことが得意じゃないから、親しい友人などほんの一握り。
同期で唯一心を許せた友人の亜紀は、27の時に大手商社マンとめでたく結婚。そして寿退社。今では2歳と4歳のかわいい子供たちに囲まれて、素敵なファミリーライフを送っている。
気付けば、私はあっという間の30歳で、それから今日まで3年の時が経っていた。
一匹オオカミというほど、人当たりが悪いわけではないと思う。ただ、ノリがよくない性格なのは自分が一番よくわかっているし、この歳になって無駄に体力を消耗したくない。
そういう気持ちが、誰から見ても明らかで、ちっとも隠そうとしないから、部下、上司問わず、私は浮いた存在なんだと思う。
まぁ、もう慣れたし。いいんだけどね。
ただ、たまに自分がこの会社で働く意味を見失うときがある。ものすごく...