ため息と明日
家の中はダークライトの照明で光に満ち、まさに満月の夜を思わせる空間。
もちろん、元々は民家のため、玄関の造りはそのままに。
バーへ来る客のために、外履きのまま通れるスペースにリフォームしたそうだ。
玄関を真っ直ぐ突き進み、廊下を歩いていると、中庭のライトアップされたガーデンプレイスにはいつも以上に月夜に似合う幻想的な景色があった。
それに見とれながら、角部屋に辿り着くと、前を歩いていたマスターがドアノグを持って私が先に中に入るよう合図する。
踏み入れた先は...
言うなれば「異世界」と、いえるのかもしれない。