指輪
「あのさ。…チュウしてもいい?」
凪斗ははにかみながら聞いてきた。

私は恥ずかしくなってうつむいてしまった。

「そういうことは口に出して言わないでよ。」

そう言う私の顔を覗き込みながら、凪斗は軽いキスをした。

凪斗と2度目のキス…するのに、1年以上もかかってしまった。

でも、そんなこと感じないくらい幸せだった。


凪斗は明日も仕事があるから「また来る」って言って帰って行った。

一人アパートに残った私は、幸福感に浸りすぎて寝るのを忘れてしまっていた。

次の日のバイトは寝不足で最悪だったけど、いつも以上に花が輝いて見えた。
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