指輪
私が固まっていると、凪斗はもう一度繰り返した。

「薄ピンクの紫陽花ください。」

私はハッとして鉢植えの小さな紫陽花を手に取り、値段を言った。

「800円です。」


凪斗はお金を払い私から紫陽花を受け取ると、

「はい、紫陽花。」
って私に今買った紫陽花差し出した。


「へ?」

「今日誕生日だろ。プレゼントだよ。紫陽花好きだったでしょ。」


「何で…」

私の言葉を遮るように、凪斗は紫陽花を私に押しつけると走って行ってしまった。

私は茫然としてしまい、その後のバイト時間何をしたのか記憶がなかった。

凪斗…

何で突然現れたの?
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