消えた長刀鉾(A探偵団2)

長刀鉾

○長刀鉾、車輪下、夜
   6人が鉾を見上げている。
   役員が一人鉾に登ろうとする。

山本「あの、ちょっとすみません」
原田「一晩中コンチキチンやってるんですか?」

役員「そんな事ありません。12時になったら皆帰ります」
山本「どうも」
   役員、上に上がる。
   警察の警備がついている。

原田「どうやって消すんやろう?」
山本「さっぱり分からん?明日宵山やから、やるとしたら
 今晩か明日の晩。明日は朝まで見張っててみようか?」

原田「そやな。それしかないな」
   コンチキチンが響いている。
   宵宵山の夜が更けていく。

○原田のアパート、内
   6人がいる。

山本「連中がやるとしたら明け方の3時から5時までの間が
 一番可能性大だな」

原田「そや、町明かりが暗うなって車も人も極端に減って
 長刀鉾は無防備になる」

木村「もうその時しかないね」
高田「そや、今日宵山で明日は山鉾巡行やし、今夜しかない」
亜紀「でも、どうやって見張るの?」

山本「それなんだよな」
太一「あすこは?大きなゴミ箱あったよね」
原田「たしかに。だけど小さいよ」

山本「まてよ。太一と亜紀と交替で見張って我々は車で
 待機ってのはどうだ?」
木村「それ、それでいきましょう!」

   皆、うなづく。
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