夢なごり~君の声に呼ばれて~
その後。
隊士達から事情を聞いた土方さんは無断なのは悪いが、あれは稽古だと判断し、私も隊士達も無罪放免になった。
でも、私は土方さんに脳天にゲンコツを喰らった。
女がそう簡単に喧嘩するなという理由で…。
「痛いな!脳細胞が死んだら、どうしてくれんですか!?」
「知るか、そんなこと。それより、茶持って来い」
私の頭にげんこつを落とした土方さんは何か満足げだ。
しかも、私をこき使いやがって…。
ムカつくな、この男…。
私は脳天に走る痛みを堪えながら、お茶を淹れに向かうのだった。