夢なごり~君の声に呼ばれて~
第三章 信じられる人達
数日後。
私は何もすることがなく、廊下でぼうっとしていた。
暖かい春の陽射しでだんだん眠くなって来た。
あっちは夏だったのに、幕末は春。
気温差はあるが、幕末の気候は心地好い。
「…寝よ」
私は柱に寄り掛かり、眠りに堕ちようとした。
「桜井、起きろ!桜井!!」
何だよ、せっかく寝ようとしたのに…。