夢なごり~君の声に呼ばれて~
「何があったから知らないけど、人に迷惑かけんな!それに、私は小僧じゃない!!」
私は一人の浪士の刀を薙ぎ払うと、背負い投げる。
「この野郎…っ」
もう一人の浪士が刀を振り下ろすと同時に足を振り上げ、刀を折る。
そして、刀を折った足で浪士の顔を蹴り上げた。
「ったく、私に敵うと思ったか。馬鹿めが」
私は両手をパンパンと叩くと、店主の方を見た。
「怪我は?」
「いえ、ありません。ありがとうございます…」
店主は頭を下げた。
ん…?待てよ、桝屋って…。