夢なごり~君の声に呼ばれて~


「それは…」



「総司!こっちが当たりだ!突入するぞ!!」



総司の言葉を遮るように、永倉さんの言葉が重なった。



「舞咲、君は此処に隠れてて。絶対此処から出ちゃ駄目だよ」



総司は刀に手を添え、隠れていた路地裏から出て行こうとする。



私は出て行こうとする総司の羽織を咄嗟に掴んだ。



総司は怪訝そうに、こちらを見た。



「行っちゃ駄目…」



自然と羽織を握る手が震えた。




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