夢なごり~君の声に呼ばれて~
「うっ…」
宿内は至る所に死体があり、吐き気を催す程の血の匂いがした。
私は込み上げて来る吐き気を堪え、総司達の姿を探す。
「舞咲ちゃん!?何故、中に!?」
「永倉さん!総司達は!?」
私の姿に永倉さんは驚いていたけど、今はそれ所ではない。
「二階だ!何度呼んでも、返事がねぇ――、つっ!」
「永倉さん!?」
敵が私と話をしていて隙が出来ていた永倉さんに斬りかかって来た。
永倉さんは間一髪身体に当たる事は無かったけど、手の親指の付け根辺りを斬られてしまった。
「俺は良い!早く総司達の所に行け!」
「は、はい!」
私は二階に駆け上がった。