夢なごり~君の声に呼ばれて~
一階に戦力が集中しているのか、それとも総司達が倒したからなのか、二階は不気味な程静かだった。
至る所に死体があり、歩くたびに床に溜まる血の海が不快な音を立てる。
「総司…、平助…」
何処から敵が襲って来るか分からない。
私はいつでも戦闘体勢を取れるように刀に手をかけた。
ガタンッ。
部屋から物音がした。
「敵!?」
私は刀を鞘から抜いた。
そして、部屋に通ずる襖を開け放った。
「総司ッ!」
そこにいたのは、血まみれで倒れる総司がだった。