夢なごり~君の声に呼ばれて~
第二章 紅一点の苦労
翌日。
ヤバい、胸やけがハンパない…。
「大丈夫か、桜井?具合が悪そうだが…」
ふと隣を歩いている斎藤さんが声をかけて来た。
今、私は彼と一緒に刀と袴を買いに街に来ている。
ちなみにお金は土方さん持ちだ。
「大丈夫ですよ、一応…」
「そうか?酷くなったら、言ってくれ。俺なりに対処しよう」
「ありがとうございます」
斎藤さんは小さく笑うと、刀を売っている店に入って行った。
私も慌てて、その後を追った。