夢なごり~君の声に呼ばれて~
呉服屋に着くと、早速着物と袴を選んだ。
そして、選んだのは灰色と黒、白の袴三着と黒と紫、藍色の着物。
会計の所に私が選んだモノを置くと、その隣に女物の着物が一着置かれた。
「斎藤さん?」
「これは俺からの入隊祝いだ」
斎藤さんが選んでくれた着物は淡い桜色と紫色のグラデーションが目を引く綺麗なモノだった。
私は申し訳ない気持ちがあったが、有り難く買ってもらうことにした。