由良さんが呼んでますので





声をあげて笑った私を見て、いきなり顔を輝かせ始めた細木くん。い、一体どういうことだ。どうした、何だ忠犬



「わ、笑った!由良さん、楽しいですか???」

「え、うん」

「俺と一緒にいて、楽しいですか?!」



細木くんと、一緒にいて・・・?



そういえば、最近ずっと細木くんと一緒だった。私だってあの約束を本気で言っていたわけではない


例えば、ずっと一緒だなんて無理がある。それくらい高校生にもなった私なら、分かっている。だから言葉で制して、でも無理強いせずに彼と1週間足らず一緒にいる



そう、だ


そうだよ



最近、視界に色が付いてきたなって思ったのはもしかしたら




「・・・・楽しい、よ」



細木くんの、おかげかもしれない



い、今更気づいたかもしれない





「・・・・・私も、細木くん大好きだ」

「っっ!由良さああああああんっ」




確かに、好きです




< 16 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop