由良さんが呼んでますので
いや、流石の私も思うんですよ。ええ、傍観者の端くれとしてだけだけどね
「ゆ・ら・さーんっ一緒にお昼食べましょー!」
「はい。行きましょうか」
この人の友人が、私だけであっていいモノなのかと
だって、こんなに素直でいい子なのに、私みたいな陰気臭い人間以外と会話しないだなんて、もったいなさすぎる。いくら彼が理解されないからと言っても、ここまでいい子なのなら、許されるのではないのか
そんな疑問が生まれてきたりもする今日この頃
それは、私と細木くんが友人になってから1ヶ月経ったお昼休みのことでした
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確かに、細木くん以外の友達が居ない私がそんなことを言っていいモノなのかとも思うけれども。そもそも私は、邪な考え1つで彼の友達となったのだ
暴君な彼をひれ伏せて、ある種のカード《切り札》にしようと思っていた。けれども、あまりにもいい子で居心地がいいのでそれは諦めた
純粋な彼には、そんな酷いことなんてできない。むしろやったら天罰が下るわ
うんうん、神妙な顔つきをしながら頭を縦に振る
「由良さん?」
「なあに?」
「おべんと、それだけですか?」
きょとんとした彼の顔が目に入る