由良さんが呼んでますので






この前細木くんと遊ぶことによって桜木さんに頼まれていた資料を届けに行くことを成し遂げていなかった私は、目的地である生徒会室に足を運んだ




カツ、カツ



この学校の生徒会の人間は、何処か特殊だ。と言っても、私の中で特殊なのは、会計の持田宗谷(もちだ そうま)くらいなんだけど





、ガラララ




「失礼します」



いやいやと駄々をこねる可愛い細木くんを置いてきてまでここに来たんだ。あの人達は授業中には大抵ここにいる。私は、それを知っているのだ



ファンクラブなるモノが出来ているメンバーにとって、授業中というプライベートな時間は格好の餌食。ということは、この時間は厳重にロックされており私有地である、生徒会室にいるに違いない




推測を確信づけて、その扉を引いた




「資料、お届けにまいりました」




案の定、開けた先には誰もいなかった




「(チッ・・・・・手間掛けさせやがって)」




警戒をしているのか、奥に備わっているであろう部屋の中で、こちらに付けてある監視カメラを見ながら客人を観察でもしているのだろう



相変わらず、悪趣味な野郎達だと思う




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