由良さんが呼んでますので
「お、おね!お願い!お願いしますっ俺、友達いないんです」
「し、知りませんよ!!!離せっ」
足に纏わりつく彼の腕。私の足にぶら下がっているからか、彼は引き摺られるようにして地面を滑っていく
ずりずりずりずり
しゅううううううう
ヤバいこの人のほっぺたから摩擦熱立った!!!!!!
「ちょ、ちょっと細木くん!ほっぺたから煙が・・・・・っ」
「由良さん由良さん!お願いぃ・・・・・っ由良さんなら、俺のこんな女々しいトコロ見ても引かないでしょ?お願いっ俺、由良さんの為なら何でもするからぁ!」
めそめそと泣きながらひっついてくる細木くんに、私は何も言えなくなった
だって私にも、同じような経験があったから
『にーちゃ、おにいちゃん!みすてないでよぉ』
『近づくな』
ああやって、切り捨てられたことがあったから