おおかみ男の娘
でも、桐生院さんが
<<……自分が死ぬことになっても!?>>
って言ったときの顔は
真剣そのものだった。
嘘だけど嘘だと思えない。
何だろうか…この胸のざわつきは…。
そんな気持ちで僕は
今日の授業の時間を終えた。
クラスの皆が一斉に椿ちゃんの
回りを囲んで賑わいだした。
「ねぇ椿ちゃん!今日、時間空いてる?」
「…………?空いてるけど。」
「マジで!!じゃあ決まりだな♪」
「………何が?」
椿ちゃんが訳が分からないという顔を
してポカンと皆を見つめた。
「椿ちゃんの新入生歓迎祝いだよ。
あたしん家集合ね!!待ってるよ♪」
「………へっ?」
「それじゃーな!!椿ちゃん☆」
そう言って皆は手を
降って教室を出ていった。