おおかみ男の娘
そして、恵梨ちゃんの家に着いた。
―――ピーンポーン…
『はい?』
「倉田です!!椿ちゃんも一緒だよ!!」
『嬉龍くんと椿ちゃんね♪上がって』
「はーい!!お邪魔します♪」
そういって僕と椿ちゃんはドアを開けた。
すると…
―――パーンッ…
真っ暗な玄関から
クラッカーの音が鳴り響いた。
「椿ちゃん♪ようこそ!!」
「皆、待ってたんだよ~*」
皆が一気に電気をつけた。
「椿ちゃん!!ビックリしたでしょ?」
そう言って恵梨ちゃんは
椿ちゃんを見ると…
「つ…椿ちゃん…?」
椿ちゃんは震えていた。
何かに恐れる子猫のように…。
「…それ、何?」
少しだけ顔を上げて
椿ちゃんは皆の方を見た。
「クラッカーだよ!!怖がらせてごめん…」
皆が椿ちゃんに謝った。