おおかみ男の娘

そして、恵梨ちゃんの家に着いた。


―――ピーンポーン…


『はい?』


「倉田です!!椿ちゃんも一緒だよ!!」


『嬉龍くんと椿ちゃんね♪上がって』


「はーい!!お邪魔します♪」


そういって僕と椿ちゃんはドアを開けた。

すると…


―――パーンッ…


真っ暗な玄関から

クラッカーの音が鳴り響いた。


「椿ちゃん♪ようこそ!!」


「皆、待ってたんだよ~*」


皆が一気に電気をつけた。


「椿ちゃん!!ビックリしたでしょ?」


そう言って恵梨ちゃんは

椿ちゃんを見ると…


「つ…椿ちゃん…?」


椿ちゃんは震えていた。

何かに恐れる子猫のように…。


「…それ、何?」


少しだけ顔を上げて

椿ちゃんは皆の方を見た。


「クラッカーだよ!!怖がらせてごめん…」


皆が椿ちゃんに謝った。

< 46 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop