おおかみ男の娘
「嬉龍くん…本気なの!?」
「………ごめん。」
「フフフフ…私の為に開いてくれた新入生歓迎会なんて名前だけじゃないの…。」
「………椿…ちゃん…?」
彼女は僕の目の前に立ち、とても不気味に
笑った。前に感じた椿ちゃんに対する
恐ろしいという感情がまた生まれた。
「面白くないわ…私をバカにしてるの!?」
彼女は僕の胸ぐらを掴んでグイッと
軽く僕を持ち上げた。
「つ…ばき…ちゃ…」
女の子ってこんなに力あったっけ…?
「もう嬉龍くんなんて知らないっ!!」
―――ドタンッ…
僕はこの音と共に彼女をとても
恐ろしいと思う気持ちに襲われた。
だって僕は椿ちゃんに部屋の外に
投げ飛ばされたから……。
そして僕は二度と部屋には戻れなかった。
椿ちゃんは部屋に鍵を閉めたのだ。